東遊園地再整備事業プロジェクトチーム: 2023年度日本造園学会賞(事業・マネジメント部門)
東遊園地再整備事業プロジェクトチーム
東遊園地再整備事業
神戸市の東遊園地は,三宮の中心に位置する歴史ある公園である。阪神大震災以降は,「神戸ルミナリエ」や「1.17のつどい」など市民の慰霊の場としても親しまれてきた。当公園では2015年より社会実験として,パークマネジメント社会実験実行委員会が,行政,民間企業,市民らの協力のもと,広場でファーマーズマーケットやカフェ,アウトドアライブラリー,公募プログラムなどを試験的に開催した。その後も,「アーバンピクニック」と命名して継続的に新たな広がりが展開している。
2019年からは,官民協働による公園のリニューアルが検討され,Park-PFIを取り入れた施設設計や運営計画が立てられた。2021年からは再整備に着手し,まちのみどりと花を育てる市民参加プロジェクト,「GREEN COMMONS」も始まる。2023年4月には,北エリアとにぎわい拠点施設「URBAN PICNIC」がリニューアルオープンした。以降Park-PFI事業と市直営の芝生広場の維持管理業務等の連携による新たなマネジメントが進展している。
このように10年近くに亘って,市民らによる活発な提案や実践に企業や行政が連携し,協働によるリニューアル計画を実現した。より多くの人が集い,新たなまちの拠点となるプレイスメイキングを実現したことで特徴ある都市再生に寄与している。
以上により,学会賞(事業・マネジメント部門)を授与するに相応しいと判断された。