新たに刊行される『ランドスケープ論文集』の原稿を募集します
日本造園学会では、これまでの「ランドスケープ研究(オンライン論文集)」と「全国大会発表論文集(ランドスケープ研究5号)」の2つの論文集を統合し,『ランドスケープ論文集』を創刊します。これに伴って,「ランドスケープ研究(オンライン論文集)」は『ランドスケープ論文集1号』に,「全国大会発表論文集(ランドスケープ研究5号)」は『ランドスケープ論文集2号』にそれぞれ移行します。
この『ランドスケープ論文集』は、造園・ランドスケープに関わる知見を集めて公表することで、会員間だけでなく、学会と社会とのコミュニケーションを図り、実社会に貢献していくための重要な媒体です。造園学会では2020年に学術タスクフォースを設置して、これからの造園・ランドスケープ分野における学術の方向性について検討をするなかで、論文集のあり方についても議論を重ねてきました。この間、総会や全国大会、学会誌などを通じて、多くの会員の皆さまからのご意見をお伺いしながら、社会の状況に適応した論文集となるように統合・再編の方法を検討してきました。新しい『ランドスケープ論文集』の刊行によって、会員の皆さまをはじめ、社会とのコミュニケーション・ツールとしての役割を果たし、活発で幅広い議論が今まで以上に展開されることを期待しています。
『ランドスケープ論文集』の投稿規程の作成にあたっては,これまで分かりにくかった投稿区分を分かりやすく整理したほか,頁数の制約や投稿料・掲載料の見直しを行うことで,カラー頁の使用をはじめ会員の皆さまがより投稿しやすくなるように改定しました。また,査読希望分野の再編によって,造園・ランドスケープに関わる広範で質の高い原稿がより多く集まることを期待しています。具体的な投稿規程等の変更内容は,以下の通りです。
従来の 募集内容 | 改定後の募集内容 | ||||||
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名称 | 募集時期 | 頁数 | 発行 | 投稿料 | 掲載料 | ||
ランドスケープ研究(オンライン論文集) | ランドスケープ論文集 | 1号 | 年3回(7月・11月・3月) | 12頁以内 | 順次 | 11,000円(税込) | 33,000円(税込) 6頁を超える場合は1頁当たり 11,000円(税込)を追加 カラー料金は不要 |
全国大会発表論文集(ランドスケープ研究5号) | 2号 | 年1回(9月) | 6頁以内 | 年1回(3月) |
この機会に会員の皆さまからより多くの投稿を募り,造園・ランドスケープ部門の学術的な成果における議論の積み重ねや新規性・創造性の萌芽につながるような多様な成果を多数掲載することで,学会活動のますますの発展を目指していきたいと思いますので,ぜひ奮ってご応募ください。
今回は2026年3月に発行予定のランドスケープ論文集2号に掲載される原稿を募集します。詳細については,以下の通りです。改定された投稿規程・執筆要領(こちら)等もご参照ください。
投稿方法
投稿期間:
投稿期間は以下の通りです。
2025年 9月1日 0時 ~ 2025年 9月16日 23時59分
投稿方法:
投稿はオンライン投稿・査読システム(http://mc.manuscriptcentral.com/jila)を使用して行います。詳細は,オンライン投稿・査読システムの投稿規程・各種書類のリンク(こちら)よりご確認ください。英文で投稿される場合は,英文テンプレートを使用してください。
発表の選択:
原稿が受理された場合には,全国大会研究発表会において口頭発表を行うことができます。発表は原則として筆頭著者が行うこととします。
全国大会の開催日・場所:
開催日未定・大阪公立大学
申込方法・投稿方法に関する問い合わせ先:
日本造園学会論文集委員会 論文集担当:ronbun@jila-zouen.org
ランドスケープ論文集に投稿される際のご注意
ランドスケープ論文集に原稿を投稿される方は,投稿規程および執筆要領を熟読し,下記の事項に留意して投稿原稿を作成してください。
(1)投稿資格について(規程1.「投稿資格」)
筆頭著者の方が未会員の場合は,学会への入会手続きを行ってください。(公社)日本造園学会ウェブサイト(https://www.jila-zouen.org/)からも手続きが行えます。
(2)重複投稿の禁止
投稿規程に定めるとおり,他の学術雑誌等に投稿中のものを重複して投稿することは認められません。また,査読付き論文等として未発表のものに限ります。本誌以外の出版物において査読を経ず掲載・公表されたものは,著者の責任にて著作権など権利関係に問題が無いことを示した上で投稿することができます。内容的に類似しているものをまとめ直した原稿については,本文もしくは補注内に元の文献との関連を記載し,応募登録の際にその旨の連絡と該当する元の文献の写しをオンライン投稿・査読システムを用いて送付してください。以下の要件にあてはまるものについては未発表扱いとします。
- ランドスケープ論文集以外の日本造園学会(支部を含む)の出版物で発表したもので査読を受けていないもの
- 他学会の報告集,講演集,梗概集などで発表したもので査読を受けていないもの
- 学位(博士,修士,学士)論文で,学内審査のみ受けているもの
- 行政,団体,公社公団,業界等からの委託研究・調査で,学術論文の体裁でなく成果報告書に掲載されたもの
(3)研究不正行為に対する措置
剽窃,盗用,ねつ造,二重投稿等の研究不正行為を禁じます。研究不正行為の疑義がある場合には,調査委員会を設置し検証します。検証及び投稿者への確認の結果,研究不正行為が認められた場合には,学会として厳正な措置を講じます。
(4)使用する言語(規程5.「使用する言語」)
投稿原稿の作成にあたって使用する言語については,日本語を原則としますが,留学生等,日本語による投稿が困難な場合にのみ英語による執筆も認めます。
(5)投稿原稿の頁数(要領2.「頁数」)
頁数は6頁以内とします。
(6)カラーの使用
図表等にカラーを用いて投稿された論文は,J-STAGEで公開時もカラーを使用するものとします。カラーとするための料金は不要です。
(7)投稿区分と査読希望分野
投稿にあたっては以下から投稿区分と査読希望分野を選択してください。
論文:造園・ランドスケープに関わる学術的価値や技術に関して,意義および独創性が認められる内容をもつ研究成果を理論的または実証的にまとめたもの。
事例・調査研究:造園・ランドスケープに関わる計画・施工・技術・施策・市民運動等に関する,新規および独自の知見や情報を含む最新かつ優れた調査をまとめたもの。
総説:造園・ランドスケープに関わる学術的な議論や技術の整理・統合によって,総合的な視点からのレビューとしてまとめたもの
査読希望分野
査読希望分野 | 関連するキーワード |
造園学原論および造園史 | 庭園史/公共造園史/造園論/政策論/制度論/計画論/意匠・設計論/ランドスケープ遺産(名勝、文化的景観を含む) |
造園材料・施工および管理 | 石組/植物材料・植栽/土壌・植栽基盤/造園施工/都市緑化/法面緑化/伝統技法/剪定技術/緑地管理/三次元計測・モデリング |
公園および緑地 | 都市公園/公開空地/広場/都市緑地/農地・都市農地/里山/街路樹/環境教育/住民・市民参加/パークマネジメント/都市農業/ウェルビーイング/ネイチャーポジティブ |
風景・景観および観光レクリエーション | 風景・景観/自然公園/景観計画/景観デザイン/景観シミュレーション/景観評価/景観認知/観光プログラム/野外活動/レクリエーション施設 |
都市・地方計画およびグリーンインフラ | 国土計画/都市計画/グリーンインフラ/地域資源/土地利用計画/都市・地域解析/ルート計画/人流分析/ウォーカブル/プレイスメイキング/地方創生/農村計画/緑の基本計画/気候変動/温熱環境/防災・減災/Eco-DRR/復旧・復興 |
ランドスケープ・エコロジー | ランドスケープ・エコロジー/緑地の連続性/生態系サービス/生息地/生物多様性/NbS/OECM |
※関連するキーワードは、実際には複数の分野にまたがるものもあるが、ここでは査読希望分野を検討するための目安として示す。
(8)投稿原稿の受付
オンライン投稿・査読システムを使用して投稿された原稿は仮受付し,投稿規程,執筆要領に定められている事項に抵触していないかどうかの規定審査(形式審査)を行います。論文集委員会ではその内容,程度によって,1. 受理通知を送付する,2. 疑問点等について投稿者(筆頭著者)に確認を行う,3. 訂正依頼を送付する,4. 不採用審議に移行する,の4つの手続きのどれかをとります。
(9)審査プロセス(規程10.原稿の審査)
査読に関する連絡はオンライン投稿・査読システム上で行われることになります。論文集委員会は論文1編につき2名の校閲委員を選び,査読を依頼します。2名の校閲委員の査読では採否が決定し得ない場合には,第三校閲者を選び査読を行います。校閲委員による査読の結果は論文集委員会が,投稿者に通知します。採用が決定した場合は受理(採用案内)を通知します。不採用の場合には,校閲委員会の最終判断を経て不採用を通知します。要修正の場合には,修正期間を定めた上で,投稿者に修正を通知します。定められた修正期間内に修正原稿が論文集委員会に到着しない場合には,不採用となります。修正は最大2回まで行いますが,更なる修正により採用となる可能性を論文集委員会が認めた論文は,投稿者に希望を確認した上で,更なる修正・査読を経て「ランドスケープ論文集」1号への登載を可能とします。
(10)異議申し立て(規程11.異議申し立て)
審査の結果が不採用となり,その理由に対して投稿論文等の著者等が明らかに不当と考える場合,その理由を明記した文書を作成し,不採用通知発送日より4週間以内に郵送またはメールにて校閲委員会宛に異議申し立てをすることができます。なお,異議申し立ての回数は,論文1編に対して1回に限ります。連絡先は,上記の論文集担当のものとします。
(11)査読に関わる基準
原稿の査読における判定基準は下記の項目によります。
- 研究目的の明確性
- 研究の位置づけの適切性
- 研究方法の合理性・妥当性
- データの信頼性(総説の場合は基礎となる論拠の妥当性)
- 論証の信頼性(事例・調査研究の場合は分析,考察等における客観性。総説の場合は考察における論理性)
- 結論の有用性(事例・調査研究の場合は結論や提案,知見の独自性・新規性・先駆性・適時性・緊急性。総説の場合は結論や提案の独創性・適時性・先駆性)
- 表現・形式の適切性
- Abstractの適切性
(12)発行の流れ
ランドスケープ論文集2号の発行は,全国大会にあわせて進められ,研究発表会で口頭発表を行うことができます。
