日本造園学会賞(設計作品部門)の応募規定の変更について(2025年7月)
2025 年度より日本造園学会賞【設計作品部門】の受賞資格を変更し,複数回の受賞が可能となりました。これまでも,
- 「造園学の進歩,発展に顕著な貢献をした」として評価されるべき作品および個人が「受賞資格が1回に限られる」ことにより学会賞選考の俎上に載らず,学会賞が社会的な影響力を十分発揮できていない
- 造園・ランドスケープの作品はそもそも個人での受賞は考えにくい。近年は,造園CPD 制度における受賞による単位取得などが重要視され,今後も共同受賞の傾向は続くと考えられる
- 設計組織の世代交代が進むなか,かつての組織で受賞した個人が独立しても,学会賞の候補となり難い
などの課題が学会員から指摘されていました。本来であれば「設計部門で学会賞を受賞するのは人か?作品か?」を議論すべき,というご意見もあります(建築学会,土木学会は作品に学会の賞が授与されています)。
本学会では議論はまだ十分ではありませんが,「日本造園学会100 周年記念誌〈作品編〉」(12 月刊行予定)での学会賞受賞者インタビューが後押しとなり,学会創設100 周年の今年変更に至りました。
今回の変更は「設計作品部門の受賞経験者も応募可能とする」もので,他部門の応募資格は以前と変わらず,また設計作品部門の審査基準も変更ありません。今回の変更に伴って生じる課題は本年度の学会賞等選考委員会の活動で対処し,今後の他部門の変更の可能性については,応募状況や実情を確認しつつ検討を続けます。
(学会賞等選考委員会 委員長 篠沢 健太)