第19回韓中日ランドスケープ専門家会議のご案内
第19回 韓中日国際ランドスケープ専門家会議 開催のお知らせ(11月7・8日 韓国慶州市)
日本造園学会(JILA)は、韓国造景学会(KILA)および中国風景園林学会(CHSLA)とともに、国際ランドスケープ専門家会議を2年に1度開催しています。
前回(第18回)は日本がホストを務め、京都大学にて実施されました。
今回(第19回)は韓国造景学会が主催し、「屋根のない博物館」とも称される、古代新羅の都として栄えた歴史文化都市・慶州(キョンジュ)にて、2025年11月に開催されます。
本会議では、東アジアにおけるランドスケープ・アーキテクチャーの多様な展開と、その背後にある「山水」概念に光を当てます。中国・日本・韓国の専門家が一堂に会し、気候変動時代における自然・社会・文化の関係を見つめ直し、持続可能な空間デザインの可能性を探究します。
開催概要
- 日程:2025年11月7日(金)・8日(土)
- 場所:大韓民国 慶州(キョンジュ)市
- 会場:調整中(決定次第お知らせいたします)
※詳細なプログラムは、確定次第当ページにて更新いたします。
全体テーマ
山水の知と実践:気候変動に向けた東アジア発のランドスケープの再解釈
Knowledge and Practice of Mountain and Water: Alternative Landscapes for a Changing Climate in East Asia
大会趣旨
ランドスケープ・アーキテクチャーの実践は、人類の歴史に深く根ざしています。あらゆる文明において、人々は持続可能なデザインを試み、多様な素材を使って革新し、進化する社会のニーズや願望に応えて美的理想を追求してきました。
この意味において、人類は長きにわたり、自然条件やリスク、社会的な要求や制約、そして資源マネジメントと、多かれ少なかれ複雑にせめぎあってきたと言えるでしょう。
しかし、正式な専門職としてのランドスケープ・アーキテクチャーは比較的新しい存在であり、他の制度化された研究・専門分野と並んで台頭してきた職能です。アメリカにおけるその歴史は、まだ200年に満たないものであり、アジアにおける近代的な展開はさらに新しいものです。
一方で、「園林」「造園」「林泉」など、ランドスケープに類する理念は古くからアジア各地に深く根付いており、地域の歴史的・文化的・社会的文脈の中で独自の展開を遂げてきました。
なかでも東アジアにおいて興味深いのは、中国・日本・韓国におけるランドスケープ・アーキテクチャーの多様な解釈です。各国は異なる漢字を用いてこの分野を表しますが、共通の文化的・理論的基盤の一つとして「山水」という概念があります。
shan shui(中国)・sansui(日本)・sansu(韓国)と呼ばれるこの考え方は、芸術的・哲学的・生態学的視点から自然と関わる伝統的なビジョンを体現しています。
気候変動や環境の不確実性が高まる現代において、東アジアのランドスケープ・アーキテクトたちは、社会システムと自然システムの関係性を改めて問い直しています。
人間の生活と生態系の再生を両立させる空間デザインのあり方を模索しながら、歴史的な枠組みを見直し、現代の知と融合させることで、21世紀の課題に応答する革新的なランドスケープの再定義を試みています。
サブテーマ
- 計画とデザイン(Planning and Design)
- 工学と生態学(Technology and Ecology)
- 理論と歴史(Theory and History)
研究発表の募集について
上記のサブテーマに関連する研究発表(英語)のアブストラクトを募集予定です。
※募集要項は確定次第、本ページおよびメールニュースにてご案内いたします。
スケジュール(案)
以下は現時点でのスケジュール案です。詳細な時間配分や登壇者等については、確定次第本ページにて更新いたします。
1日目(2025年11月7日・金)
午前|開会式・基調講演・パネルディスカッション
- 【第1部】開会式
- KILA会長 挨拶(10分)
- CHSLA代表 挨拶(5分)
- JILA代表 挨拶(5分)
- 基調講演(1名、30分、登壇者未定)
- 【第2部】基調講演
- KILA代表による基調講演(20分)
- CHSLA代表による基調講演(20分)
- JILA代表による基調講演(20分)
- 【第3部】パネルディスカッション(詳細未定)
午後|テーマ別セッション・自由参加セッション
- 【セッション1】計画とデザイン
- メインプレゼンテーション(20分)
- 応募者による研究発表(数件予定)
- 【セッション2】工学と生態学
- メインプレゼンテーション(20分)
- 応募者による研究発表
- 【セッション3】理論と歴史
- メインプレゼンテーション(20分)
- 応募者による研究発表
- 【セッション4】自由参加セッション/ポスター発表(形式・内容は調整中)
2日目(2025年11月8日・土)
- 【第1部】代表者会議(CHSLA・JILA・KILAの代表者による)
- 【第2部】テクニカルツアー1(訪問先・内容調整中)
- 昼食
- 【第3部】テクニカルツアー2(予定)
- 解散
お問い合わせ
日本造園学会事務局(社会連携国際小委員会宛)
office@jila-zouen.org