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ランドスケープ研究86(1) グリーンインフラー緑地の雨水貯留浸透機能

日本造園学会誌『ランドスケープ研究』86巻1号を刊行しました。

特集:グリーンインフラー緑地の雨水貯留浸透機能
Green Infrastructure; Rainwater storage and infiltration function of green spaces

令和3(2021)年の流域治水関連法の制定を受け,我々は,グリーンインフラについて,特に緑地の雨水貯留浸透機能に関する学術的な知見をあらためて俯瞰することが重要と考えた。緑地の雨水貯留浸透機能についての知見は数十年前から様々な分野で蓄積されてきたものの,広域スケールから街区スケールまで,または流域治水に関わる上流から下流までのエリア全体をカバーする視野で,これらの知見にアクセスする機会はほとんどないのではないかという問題意識があったためである。

このような問題意識の下,本特集ではランドスケープ分野を積極的に飛び出し,幅広い分野の執筆者の方々に緑地の雨水貯留浸透機能に関する知見を整理いただいた。紙面が限られている中,積極的に引用文献等をお示しいただくことで,さらなる知見へのアクセスも提供いただいた。さらに,今後の研究課題についてもご提示いただいた。

 

特集全体の構成は次の通りである。

まず総論として,流域治水関連法の成立と都市緑地法の役割について整理いただいた。さらに,緑地計画論のこれまでの蓄積と,緑地の雨水貯留浸透機能に基づく計画論の今後の展望について提言いただいた。

その上で,広域スケールから街区スケールにわたってランドスケープを構成している様々な緑地(森林,水田,畑,公園・校庭・大規模開発地,住宅の庭の緑)について,その雨水貯留浸透機能についての知見を整理いただいた。

さらに,特に都市域における緑地と浸水氾濫軽減の役割について論じていただいた上,内水氾濫シミュレーションによる効果検証について報告いただいた。

最後に,緑地の雨水貯留浸透機能を踏まえた今後の制度設計を視野に入れ,米国ポートランドにおける雨水管理に関わる技術標準について論じていただいた。

本特集を一つの手がかりとして,ランドスケープ分野としてこれまで以上に他分野と積極的に連携し,緑地の雨水貯留浸透機能に関する研究,計画策定,施策展開を力強く推進していくことを期待するものである。

(編集担当:根岸勇太・五十嵐康之・井上綾子・木下剛)

 


目次

総論

〇流域治水関連法の成立と都市緑地法の役割
秋田典子

〇緑地計画論の歴史的系譜と水循環緑地計画論の展望
石川幹子

論説

〇森林のもつ雨水浸透貯留機能について
谷  誠

〇グリーンインフラとしての水田の役割と田んぼダムの可能性
吉川夏樹

〇洪水緩和に寄与する畑地の浸透貯留機能  -都市近郊の台地上の畑を事例として-
久保田富次郎

〇公園・校庭・大規模開発地の雨水貯留浸透機能について
屋井裕幸

〇戸建て住宅の庭による街区の雨水流出抑制の可能性
横田樹広

〇都市緑地の雨水浸透機能と都市浸水氾濫軽減の役割について
守田 優

〇グリーンインフラの導入促進に向けた浸水シミュレーションによる効果検証等の取り組み
吉野文雄

〇緑地を中心としたグリーンインフラ導入による内水氾濫軽減効果
田浦扶充子

〇技術標準?当然である―技術標準だけでよいのか?もちろんそれだけではない
ドーン内山

 

※発刊からおよそ3か月後に、執筆者の許諾が得られた記事はJ-STAGEにて公開いたします。

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