平成28年度日本造園学会全国大会 公開シンポジウム
「文化財を核としたまちづくり」
—松本城の世界遺産登録と城下町のまちづくり—
城下町を核とした都市において、城はまちの中心であり、文化の発信地の一つでもあった。城下町には文化の産物である多くの文化財が残されている場合が多い。特に地方都市においては、その活性化、あるいはまちづくりを考える場合、地域固有の文化財を活かす方策が一つのキーとなりえる。
松本市では、天守が国宝に、また本丸と二の丸を中心に国の史跡に指定されている松本城を世界遺産に登録する動きがすすみ、埋め立てられていた外堀の復元整備が始まろうとしている。まちの中心にある城の復元整備が進むことは、城、松本城公園、そしてまちの中心部の文化的な価値が高まるばかりでなく、都市全体に様々な面で影響を及ぼしていく。
そこで本シンポジウムでは「文化財を核としたまちづくり」をテーマとし、松本城の復元整備が都市全体に及ぼす影響や波及効果を検討しながら、まちづくりに対して歴史的な文化財や景観の活用が、地域振興を含め、どのような役割を果たせるのか、さらに緑豊かで魅力的な都市につなげるのか、城下町を起源とした全国の地方都市に共通な喫緊な課題について議論したい。
基調講演では、松本城を世界遺産に登録する動き、そして世界遺産の重要性、文化財を活用したまちづくりなどについて、話していただく。後半のディスカッションでは、城下町である松本市、長野市松代町、金沢市などを例とし、文化財を核としたまちづくりについて、様々な立場から論議していただく。
日時: 平成28年5月28日(土) 午後2時〜5時
場所: 信州大学松本キャンパス 全学教育機構 20番講義室
基調講演 松本市長 菅谷 昭 氏
内閣官房内閣参事官(前文化庁主任文化財調査官) 本中 眞 氏
パネラー NPO法人 夢空間松代のまちと心を育てる会 理事長 香山篤美 氏
金沢美術工芸大学 教授 鍔 隆弘 氏
都市計画家(松本市在住) 倉澤 聡 氏
司会進行 名城大学 教授 丸山 宏 氏
大会に関するお問い合わせ:
〒150-0041 東京都渋谷区神南1-20-11 造園会館6 階
(公社)日本造園学会事務局
Tel: 03-5459-0515 Fax: 03-5459-0516