平成26 年度全国大会 公開シンポジウム
テーマ:地域独自文化で“おもてなし” ~九州の魅力をつなぐ政策と経営を考える~
趣 旨:
本シンポジウムの基調講演(前半)は,地域文化を繋いで活かした「おもてなし」の事例として,九州旅客鉄道株式会社の九州各県の魅力を結ぶ「ななつ星 in 九州」を切り口にJR 九州の地域戦略のご紹介をいただきます。「九州」,この地は,各地に豊かな自然や地域が残され,それぞれが連携の中で自立した生活を育んでいます。地域の存在を持続させるために,どのように地域の独自文化を見出し,それを活かした連携と実践が行われているのでしょうか。パネルディスカッション(後半)では,地域政策デザインの観点から3名の講演者に登壇いただき,コーディネイターを中心に地域独自文化の課題と特徴の捉え方,地域間,分野間の連携を軸とした政策と経営について考えることをねらいとします。
主 催:公益社団法人日本造園学会
後 援:九州旅客鉄道株式会社、九州観光推進機構
日 時:平成26 年5 月24 日(土)14:00~17:00
会 場:西日本短期大学 本館5F 大講義室(052 教室)
参加費:無料
<詳しくは造園学会公開シンポジウム2014のチラシをご参照ください>
プログラム:敬称略
① 開会挨拶 大原 亨 (大会運営委員長)
趣旨説明 包清 博之(九州大学大学院芸術工学研究院・教授)
② 基調講演 「地域とともにおもてなし,『ななつ星 in 九州』」(仮)
青柳 俊彦氏(九州旅客鉄道株式会社・代表取締役専務,鉄道事業本部長)
平成25年10月に運行を開始した『ななつ星 in 九州』。九州を二日間あるいは四日間かけてゆっくり回ります。行く先々で、地域の皆さまの様々なおもてなしを受けられ、お客さまは、温かみにあふれる歓迎の様子に、大変感動してくださっています。地域の皆さんと共に走り続ける『ななつ星 in 九州』の車内の様子、車窓の一部、そして、JR九州の地域連携の考え方をご紹介します。
③ パネル・ディスカッション
植野 健治(長崎県平戸市教育委員会 文化遺産課・主任)
話題提供:惚れられる計画 〜 正当性と創造性と人間性で実効性・持続性のある仕組みづくり 〜
公務員とは異なる立場である地域住民が“まちづくり”に関わる理由を考える。これまでの “まちづくり”の取り組みは地域の課題を解決できたのか?地域の「文化的な景観」を生かして世界遺産登録を目指す平戸の集落を事例に、公務員としての立場で策定する実効性・持続性のある計画のあり方について話題提供を行う。
木藤 亮太(テナントミックスサポートマネージャー(日南市・油津商店街)
話題提供:持続可能な商店街づくり 〜 今,油津商店街で起きていること 〜
20年間暮らした福岡を離れ、通称「90万の男」として日南市油津へ移住。商店街応援団、アーケード農園、カフェの再生、株式会社油津応援団の設立など、コミュニケーショ ン(対話)を重視した、市民巻き込み型の商店街再生にチャレンジしている。4カ年計画のうち2カ年目を迎え、少しずつ動きが見えてきた。油津商店 街で今、起きていることを紹介し話題提供とする。
谷口 博文(九州大学 産学連携センターリエゾン部門・教授)
話題提供:地域を担うグローバル人財の育成と地域の自立
人口や環境などの問題にはグローバルな取り組みが必要だが、社会課題として顕在化するのは地域であり、課題解決に必要な知恵は現場にある。地域自ら政策を企画立案し、地域課題の解決に貢献する人財を育てることをミッションとして、九州大学では産学連携による「地域政策デザイナー養成講座」を開設した。4年間にわたる取り組みの実績を紹介するとともに、自立的な地域のあり方について考察する。
青柳 俊彦( 九州旅客鉄道株式会社 代表取締役専務,鉄道事業本部長)
コーディネーター 包清 博之 (九州大学大学院芸術工学研究院・教授)
④ 総括・閉会挨拶: 下村 彰男氏(東京大学大学院農学生命科学研究科・教授)